2026年5月11日

当院のホームページをご覧くださりいつもありがとうございます。院長の守谷洋です。伊達市もハーフマラソンが終わり(来年度は体を鍛えて参加したいと思っております・・!)、桜も散り始め、いよいよ本格的な夏に向かって暑くなってくるかと思います。さて、2026年4月1日より高齢者の肺炎予防において大きな転換点がやってきました。定期肺炎球菌ワクチンで使用されるワクチンがこれまでの「ニューモバックス」から「プレベナー20」へ変更されました。以前コラムで紹介した「キャップバックス」もあり、「公費で打てるものと、自費の最新型、結局どっち?」という疑問点があると思いますのでご説明したいと思います。

■まずは結論!!
2026年4月以降、私たちが選択できる主要なワクチンは以下の2つです。
・プレベナー20(PCV20):2026年4月から定期接種の公費の対象
・キャップバックス(PCV21):2025年10月に登場した成人(高齢者)の流行型に特化した最新型
どちらもこれまで5年ごとに接種が必要であったニューモバックスと違い1回の接種で免疫が維持されるワクチン(1回打てば定期的な接種は不要)です。
65歳の方へ
➡定期接種でプレベナー20を接種しましょう!
66歳以上でこれまで一度も肺炎球菌ワクチンを接種したことない方へ
➡プレベナー20またはキャップバックスを相談して決めましょう!
66歳以上の方で、以前にニューモバックスを接種した方へ
➡プレベナー20またはキャップバックスを相談して決めましょう!
まずは上記をしっかり押させておけば問題ありません。
■プレベナー20とキャップバックスの具体的な違い!
「20価ワクチン(プレベナー)」と「21価ワクチン(キャップバックス)」のそれぞれ数字についてですが、カバーする肺炎球菌の型数を表しており、数字が大きいほど多くの型を対象にできます。ここで疑問に思うのが、「なんだあ、20と21って結局1つしか違わないじゃん!」と誰しもが思うはずです。実は「中身の構成」が根本から異なります。
これまでのワクチン(プレベナーシリーズ)は、子供の定期接種で使われてきた型をベースに進化してきました。その結果、社会全体で菌が減りましたが、今では高齢者の原因になりにくい型も含まれています。
キャップバックスは、そうした「今では高齢者の原因になりにくい型(1, 4, 5, 6B, 9V, 14, 18C, 19F, 23Fなど)」をあえて削除しました。その代わりに、現在の日本の高齢者が実際に感染している「最新の流行型」を8つほど追加しています。
国内サーベイランスでは、65歳以上における各ワクチンの肺炎球菌カバー率は時代とともに変化しており、2022〜2024年では、プレベナー20のカバー率が約50%、ニューモバックスが約51%であるのに対し、キャップバックスは約78%と報告されています。
ただし、ここで大切なのは、カバー率が高い=必ず肺炎を防げるという意味ではないことです。肺炎の原因は肺炎球菌だけではなく、ウイルス、誤嚥、その他の細菌など、さまざまだからです。
費用に関しては一般的にプレベナーの方がキャップバックスよりは安価であり、副反応に関しては両者にあります。多くは接種した部位の痛みや腫れ、だるさ、筋肉痛、頭痛など、比較的よくある範囲のものです。通常は数日で軽快します。比較試験で安全性に明らかな差は認められなかったとされています。
■任意接種でプレベナー20に向いている方
・なるべく費用を抑えたい!
・今の制度に準じた標準的な肺炎球菌に対しての守りを固めたい!
■任意接種でキャップバックスに向いている方
・どうせ打つならより広く菌をカバーしたい!
・基礎疾患(COPD、気管支喘息、心不全、慢性腎臓病、糖尿病、免疫抑制薬などを内服している)がある方
・新しい治療選択肢を前向きに検討したい!
■当院でのプレベナー20とキャップバックスについて
65歳の定期肺炎球菌ワクチン
(プレベナー20)
公費でもちろん無料
・プレベナー20(任意接種):11,400円
・キャップバックス(任意接種):13,400円
※すべて税込
上記が任意接種の費用となっております。ちなみに私の予想としては将来的にはキャップバックスが定期接種の対象になるのではないかと予想しています・・・。当院で接種希望の方は接種希望日3日前までにお電話でご連絡いただけたら幸いです。外来受診時でも予約は可能です。インフルエンザ・帯状疱疹ワクチンとの同時接種も可能です。またどっちを打つべきか悩まれておりましたら、お気軽にご相談ください。
医療法人社団守谷内科医院 院長 守谷 洋